船長が先の港で異人種から買った遡上グラス。
グラスのフチをなぞりながら「遡上」とつぶやくと、
時間が数秒戻り飲み干したはずの酒が戻る。
「遡上」と唱えて数秒遡り酒を飲まなければ、
グラスには酒があることになる。
もっとも腹の中の酒もなかったことになる。
酒を呑んだ時間軸と、呑まなかった時間軸ができ、
「遡上」と唱えた時点まで経過したところで、
このふたつの時間軸は統合し事象も統合された状態となる・・・
呑んではいるが呑んでいない状態となるわけだが、
だいたいは残った酒も半分くらい呑んだ気分も半分くらいという。
結果は神のみぞ知るという。なんとも微妙なグラスだ。
余談だが、グラスを包む唐草のような金色の装飾は遡上の際に優美に動くらしい。
シナリオ冒頭のシーンで登場する。
追記:
時間遡上については下記も参照されたし。
備考メモ:
- 船長(バルザック)…出入りしている呑み屋では自称海賊で通しているただの商人。
- 船員B(ニーチェ)…出入りしている呑み屋では詩人で通しているただの船員。
- ペットのゾウガメ(カルパッチョ)…食料として積んであったのですが、情が湧いてしまってペットとなった、空飛ぶ船に住むゾウガメ。
『大空の侵略者』編では脇役だが、彼らの活躍も『海賊バルザックの冒険』としていずれ描きたい。